B2Bマーケティングにおいて、メールマガジンは重要なマーケティングチャネルとなります。B2Bビジネスでは扱う商材が高額になる傾向があり、商談1回で契約が成立するケースは稀です。そのため、見込顧客と良い関係性を維持することが、中期的な目線での成果に直結します。
メールマーケティングは以下のような特徴を持っているため、見込顧客との関係性構築に向いています。
・過去接点のあるユーザーが配信対象となるため、商材についての一定の理解を既に得られている。(郵送DMや広告と違って)
・エリア、業種、問い合わせ発生当時の課題など、属性ごとにセグメントを細かく切ることでより効果的な訴求を行える
・メールなしでは仕事にならない、という職種の人も増えており、メルマガ閲覧までのハードルが低い
メルマガで成果を出すために必要な4つのポイント
メールマーケティングが多くのメリットを持つことは前述の通りです。ここで、メールマーケティングで成果を出すために重要な4つのポイントをご紹介します。
①「開封」を最優先とするタイトルを考える
一般的にメールマガジンの開封率は20%程度と言われており、送ったメルマガが開封されるか開封されないかは「メールタイトル」の出来にかかっています。そのため、たった1文のメールタイトルを考えることに全身全霊をかける必要があります。
開封率の高いメールタイトルを作る方法についてですが、色々なパターンを実際に試していく(ABテスト)他にありません。ネット検索すると勝ちパターンや心理学などが出てきますが、他社の事例はテストの参考にはなっても盲信するべきではありません。個社ごとに商材もターゲットも異なるわけなので、当然です。
いいメールタイトルを考える方法を教えることはできませんが、いいABテストを実施する方法は教えられます。それは、AパターンとBパターンをテーマを持って区別することです。
<良いABテストの例>
パターンAのタイトル:
【期間限定】IT導入補助金の活用でシステム導入コストが半額になるチャンスです
パターンBのタイトル:
【期間限定】IT導入補助金の活用でシステム導入コストが50%OFFになるチャンスです
上記のABテスト例では、「半額」というフレーズと「50%」というフレーズのどちらの方が成果が出るかを試す意図となっており、テスト後、どちらの方が良かったかも明確です。
しかし、全く関連性のない2パターンをテストしたとしても、その結果どういったアプローチが成果につながるのかというナレッジにまで落とし込むことができなければABテストを行う意味は薄れてしまいます。
②あくまで、役立つ情報を提供する。
人がなぜメールマガジンを読むのかというと、自分の役に立ちそうな情報を知りたいからに他なりません。決して、商材の宣伝を受けたいからではないことに注意してください。
タイトルだけおいしそうで、中身がスカスカだったりほぼ宣伝だったり、ということになるとむしろ、マイナスブランディングにさえなりえます。興味をひけるタイトルと、それに見合ったお役立ち情報がセットで必要になります。
また個人的にはステップメールもオススメしません。ステップメールは前回見た内容を覚えているのが前提となっていますが、約20%にしか開封されていないメルマガにおいて(しかも、ちゃんと読まれているかもわからない…!)、その発想はとても危険でしょう。
初めて読む人にとっても有益な情報となるよう心がけるようが正しい姿勢だと考えています。
③CTA(コールトゥアクション)を明記する
以外に多くのメルマガでできていないのが、CTA(≒行動喚起)の明記です。
「製品カタログをご覧ください。」
「無料のセミナーにお申し込みください」
と言った行動喚起の文章を、手抜きをせずに明記することが成果に直結すると考えています。
また文の冒頭であっても行動喚起を意識すべきでしょう。例えば、
「〇〇さま メールマガジンをご覧いただきありがとうございます。今回もお役立ち情報を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。(以下コンテンツ)」
と言った具合です。
④正しい日本語で書く
「は」「が」「を」「に」の使い方や敬語表現など、正しい日本語で書かれていない文章では、せっかく開封してくれた人でも読む気が失せてしまいます。場合によっては今後一切のメールマガジンを見てもらえなくなる、なんてこともあり得ます。
配信前に周囲の仲間に文章を読んでもらったり、時にはプロの目を通すと言ったことも必要になるでしょう。
迷惑メールにならないよう注意
メルマガは確かに成果を生みますが、一方で諸刃の剣とも言えます。例えば迷惑メール認定されないよう、
・内容がいつも同じ
・送られてくる頻度が多すぎる
と言った点には注意する必要があるでしょう。また個人情報の取り扱いに関する記載やオプトアウト(配信停止)導線を添えるなど、コンプライアンスの面にも配慮することが重要です。
お役立ち情報の提供による、あくまでも人助けなんだ、というマインドを高めていければ、必然的に高い成果につながっていくと思います。
Ginga